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退職後の健康保険をどうするか?

定年退職の前後にはさまざまな手続きが必要となりますが、健康保険への加入もその一つ。「公的医療保険である国民健康保険に加入する」「健康保険の任意継続をする」「妻や子どもなど家族の被扶養者になる」というのが考えられます。それぞれ保険料や内容が違いますから、自分にとって何が有利かを考えて加入しましょう。

●国民健康保険に加入する

退職の翌日から14日以内に、住まいのある市区町村で手続きを行います。保険料は市区町村ごとに異なり、65歳未満の人は介護保険料も上乗せされます。前年度の収入によって保険料が決まるため、退職後1年間はある程度の額になりますが、2年目以降は下がります。

●健康保険の任意継続をする

会社員時代に加入していた健康保険を継続することもできます。ただし在職中とは異なり、保険料は全額自己負担になります。また、2ヶ月以上継続して加入していたことが任意継続の条件となります退職後20日以内に、住所地の社会保険事務所または健康保険組合で手続きを行います。保険料は、退職時の標準報酬月額か、全被保険者の平均額のいずれか低い方をもとに計算します。

●妻や子どもの被保険者になる

妻や子どもが被保険者であれば、その扶養者になることで保険料を支払うことなく健康保険を受けることができます。ただし年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収の2分の1未満であることが必要です(60歳以上の場合は180万円未満)。この年収には雇用保険の失業給付も含むので、注意が必要です。

 

高額療養費についても詳しくなりましょう

病院や診療所で支払った医療費(自己負担額)が一定額をこえた場合、その一部の払い戻しを受けることができます。これが、「高額療養費」といわれるものです。在職中は会社から自動的に支払われることが多いのですが、定年退職後はそうはいきません。自分で申請しなければ支払いすぎた医療費は返ってこないのです。知らなければ損をしますから、高額療養費について知っておくことは大切です。

自己負担限度額を計算してみましょう

高額療養費の対象となる医療費は、1日から月末までの1ヶ月単位で計算されます。また、年齢や年間所得額によって、自己負担限度額はかわってきます。

●70歳未満で、年間所得600万円以下の場合
8万100円+(総医療費-26万7000円)×1%

●70歳未満で、年間所得600万円超の場合
15万円+(総医療費-50万円)×1%

●70歳以上で、課税所得145万円、月収28万円未満の人
通院(個人ごとに) 1万2000円
通院+入院(家族ごとに) 4万4400円

●70歳以上で、課税所得145万円、月収28万円以上の人
通院(個人ごとに) 4万4000円
通院+入院(家族ごとに) 4万4400円

※同一世帯で、同じ月に2万1000円以上の自己負担が2つ以上ある場合、その金額を合算して、自己負担限度額をこえた分の払い戻しを受けるとこができます。

 

高齢者の健康保険制度が変わりました

最近、テレビや新聞などでよく耳にする「後期高齢者医療制度」。これは、平成18年6月に成立した医療制度改革法によって生まれたもので、高齢者の医療費負担のしくみが大きく変わります。65~74歳の人はそれまでの公的医療保険に加入したまま「前期高齢者医療制度」に加入、75歳以上の人は「後期高齢者医療制度」に加入することになり、保険料を支払うことになります。
※混乱や急激な負担増を避けるため、激変緩和措置などが設けられています。

後期高齢者医療制度とは?

●被保険者は?
75歳以上の後期高齢者および65歳以上の寝たきりの被保険者です。

●費用のしくみは?
財源のうちわけをみると、公費50%、現役世代からの支援40%、高齢者の負担10%となっています。

●自己負担額は?
医療費の10%が自己負担になります。現役並みの所得がある場合は30%を自己負担します。

 

常にテレビや新聞などでたえずチェックを

私たちの生活と密接な関係を持つ健康保険制度。加齢により病気になる可能性が高くなってしまう還暦世代にとっては、特に身近な存在といえるでしょう。健康保険制度は、時代の流れとともに変化します。報道に目を光らせ、制度はどうなっているのか、どう変わろうとしているのかを常に把握しておくことが大切です。


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